これらの症状が見られる場合は、歯周病の疑いがあります。歯周病の初期の症状は、歯ぐきの腫れや出血といったものですが、放置して症状が悪化すると歯周病菌の毒素によって歯を支える顎の骨が溶け、その骨が溶けきるとやがて歯が抜けてしまいます。
また、歯周病菌が血管を通じて臓器に運ばれると肺炎や心臓疾患、早産など全身にも悪影響をおよぼします。歯周病は口の中だけでなく、全身の健康にとっても怖い病気。違和感があるなら、早めにコーラル歯科までご相談ください。
進行段階 | 症状 | 治療法 |
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歯肉炎 |
歯ぐきに炎症が起きている状態。歯磨きの際などに出血しやすくなります。歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)の深さは、3mm程度です。 |
スケーリング・ルートプレーニング スケーラーという器具を使って歯周ポケットからプラークや歯石を除去します。さらに、削った部分をなめらかに仕上げることで、汚れが付着するのを防ぎます。 歯周ポケット掻爬(そうは)術 局所麻酔を行って歯石や膿を歯ぐきとともに除去します。 フラップ手術 歯ぐきを切開して、露出した歯根に付着したプラークや歯石を除去します。 GTR法(再生療法) 溶かされた顎の骨と歯ぐきを再生させる再生療法の一種です。歯ぐきを切開してプラークを除去したあとに歯ぐきの上皮の下に人工膜を入れ、歯周組織の再生を促します。 エムドゲイン法(再生療法) GTR法と同様に、溶かされた顎の骨と歯ぐきを再生させる再生療法の一種です。エムドゲイン法では、欠損部分に薬剤を入れ、歯周組織の再生を誘導します。 |
軽度歯周炎 |
顎の骨が溶けはじめた状態です。歯ぐきが腫れ、歯磨きの際に出血が見られるだけでなく、冷たい水がしみたり、口臭が出たりします。歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)の深さは、4mm程度です。 | |
中等度歯周炎 |
顎の骨が半分くらい溶かされた状態で、歯を指で押すとグラつくようになります。歯ぐきの腫れや出血に加え、歯が浮くような感じがしたり、口臭が強くなったりします。歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)の深さは、6mm程度です。 | |
重度歯周炎 |
顎の骨の3分の2以上が溶かされた状態で、歯のグラつきがひどくなります。歯ぐきが下がり歯根が見えてきて、歯と歯ぐきの境目からは膿が出て、口臭がよりきつくなります。この状態を放置すると、最悪の場合、歯が抜け落ちてしまいます。歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)の深さは、8mm程度と非常に深くなります。 |